こんにちは。tomoです。
今日は、高次脳機能障害のお話です。
高次脳機能障害数は、平成13年(2001年)27万人・平成20年(2008年)50万人と7年で倍に増え今後、いまより50%くらい増えてくると言われています。
今回は、なぜ高次脳機能障害の援助方法や介護が難しいのか?についてお話したいと思います。
私は、当事者の家族でもあり介護福祉系有資格者です。
さて、母が脳内出血により高次脳機能障害になり8年。
2年前に父が脳梗塞で高次脳機能障害になり2年。
この8年間、高次脳機能障害と向き合い「なぜ高次脳機能障害の介護や援助方法が難しいのか?」を私なりに両親を深く掘り下げながらアセスメント(分析)をし導きだした答えがこれ!!
性格と障害の線引きが難しい!
相談を受けているとご家族から「性格が変わりました」という声を多く聞きます。
確かに「性格の変化」は高次脳機能障害の症状の一つにありますが、両親をみていると性格の変化ではなく両親が持つ性格が強く出て来たんだと思います。
つまり、脳疾患により脳損傷をしたことで今まで抑えていた感情や欲などが抑えられず本来持つ性格がそのまま出て来たと思う。
なぜ?そう思ったかというと…
ケアマネの実務研修で「自己覚知」の大切さを学びます。
自己覚知とは、言葉通り自分をしることです。
自分自身と向き合うことで自分のことを理解すること。
みなさんは、自分自身のことをどこまで知っていますか?分かっていますか?
大切なご家族が
恋人が
ご友人が
高次脳機能障害と診断され、どう対応していいか分からず、悩み苦しみ終わりの見えない介護生活に疲れ、解決方法を見つけるためにネットを開き私のblogにたどり着かれた方が多いと思います。
高次脳機能障害の介護で何が一番大変なのか?
それは、メンタル。
当事者ご自身も大変だけど、家族も大変
高次脳機能障害の機能改善の最大のカギは家族のメンタルケア。
私は、仕事もプライベートもうまくいかず心に余裕がなくなったときに自分自身と向きあう時間を作っています。
自分を知らなきゃ他人を知ることができない。
自分が何に対してイライラしているのか?
何に対して恐れを抱いているのか?
自分は何に喜びを感じているのか?
一つ一つの感情に理由が存在することにみなさんご存じでしたか?
自分自身と向きあい掘り下げていくと色んなことが分かってきます。
真正面から自分自身と向か合うことって、実は簡単なようで一番難しいことかも知れません。
自分自身と向きあったからすぐ答えが出るわけじゃないんです。
感情を一つ一つ味わうことというと何かの宗教?それともスピリチュアル系?などと怪しいものだと思われがちです。
自己啓発関連の本にも「感情を味わう」と書かれていることも多いですね。
はい。
私自身もかなりスピリチュアル関連の本や自己啓発の本を読みました。
読んで分かったこと。
書きてあることは、ほとんど同じ(;^_^A
今回は、私がやった自分自身と向きあい方をお話ししたいと思います。
イライラしたとき、悲しいとき、嬉しいときなどの感情が出て来た時、私は、何にイライラして、悲しくて、嬉しいんだろう?って自分自身に問いかけます。
一番分かりやすいのが怒ったとき、イライラした時、悲しいとき、不安になった時が感情の理由が分かりやすいいですね。
私自身、承認欲求がとても強いんですね。
お恥ずかしい話し、私は、子供の頃、ひ弱で、勉強ができない典型的ないじめられっ子でした。
担任の先生などにもやって来たのにやって来ていないなど、すべて否定されているように感じ、「どうせ自分は」という考えになり、どんどん自分の殻に閉じこもっていったんですね。
大人になった今、子供の頃を振り返るとやっていたけど正しくできていなかったんだと言うことが理解できるのですが、同時の私は、すべて自分自身から逃げていたことに気付くことができました。
今の私、メンタル的にまだまだ弱い所がありますが子供の頃の自分に比べるととても強くなっています。
同級生からあの●●ちゃんが…と言われるくらい強くなっています。
話しがそれましたが、大人になった今でも承認欲求が強いです。
これは、子供の頃に負った心の傷が大人になった今でも癒されず残っているのですが、とにかく周囲に褒められたいんです。
「凄いね」って
褒められたいから、今でも「私、すごいでしょ!褒めてよ」という言動が出てしまうときがあり、いつも相方に怒られます。
「何が凄いんだよ」って(笑)
とにかく私は、認められたいし褒められたいんです。
そして、自分自身や現実から逃げ続ける言動!
これ、父もだったんです。
父のリハビリ風景や日常生活を見ていると辛くなるとリハビリを辞めてしまったり現実を直視せず否定してしまうんです。
ADL(日常生活動作)が出来ていないのに「できている」「自分は何処も悪くない」と言い張ります。
病識がない症状は、高次脳機能障害の症状の一つだといわれていますが、できない部分をノートに書き出し素直に今の現状を受入れ改善しようと頑張っている人ほど機能改善が早いような気がします。

「前頭葉損傷の場合はどんな障害?」思考・感情・注意のblog記事でもご紹介しましたが、短期間で3度の脳梗塞を発症した方の事例。
実は、私の仲間の一人です。
今でも元気に社長業をしています。
3度目はほぼ寝たきり状態。
亡くなってもいい箇所を損傷していました。
が、動かない手を動けと念じて動かない手を動かそうとしたり、つらいリハビリを乗り越え
「脳は回復する」という本を何度も読み、自分のできない所を素直に受入れることから始めたと話してくれました。
※参考までにリンクを貼っておくので気になる方は読んでみて下さい。
この本に出合わなければ今の自分はいないと言うくらい参考にした本だそうです。
現実と向き合い、できない自分を受入れたことで気持ちが楽になり自分が負った障害を受け入れることができたと話してくれました。
私の父にも同じ本を買って私ましたが、現実から目をそらし全て否定し、車の運転というキーワードだけに執着するようになってしまいました。
家族も当事者も自分自身をしること。
逃げずに現実と向き合うことからはじめてみませんか?
考え方が変われば見える景色が変わってきますよ。
高次脳機能障害って、考えれば考えるほど疲れるといいます。
これは否定しません。
第三者からみたら「なまけもの」と言われやすいです。
自分自身と向かい、両親をみて気付いたのは私達は似たもの同士。
私は親をみて育ったということです。
私は、親のコピーだったということ。
脳に損傷したことで今まで抑えていたストッパーがなくなってしまったから性格が変わったってなるのかな?と両親を見て思いました。
高次脳機能障害の介護や援助が難しい理由の一つ。
それは、自分自身を知らなすぎるからだと思う。
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